月物語2 ~始まりの詩にのせて~
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杜廷尉は、王と祝融から目を離さないよう、二人の従者に言った。
杜廷尉を先頭に歩く。
牢には伏せた張湯がいた。
王に鍵を渡すよう促される。
怪しいところはまだない。
「面をあげよ。
あなたが私を殺そうとした人の弟?」
王が言った。
穏やかな声だが、冷たさを持っている。
張湯が顔をあげずに、こくりと頷く。
「本当の親子兄弟でなくてよかったわね。」
王が皮肉を込めて笑った。