月物語2 ~始まりの詩にのせて~
それにしても、これは違反になるのか、はたまた疑問だ。
何しろ、しでかしたのは王なのだ。
妙な注文をしたと思ったら、全部逃亡の準備だった。
金大好は、本当に知らなかったのである。
「何と言うことだ。」
何度目かわからない呟きを繰り返し、ペタペタと歩き回った。
注文した品から簡単に足がつくことはないだろう。
それだけの技量は、自分にあると思っている。
とにかく、自分の身を守ることだった。