月物語2 ~始まりの詩にのせて~



「彩夏様、私の淹れたお茶をどうぞ飲んでみてください。」



まだ、八つか九つの少女に茶を渡された。



無造作にそれを受け取り、口に運んだ。



熱い。



苦い。



やはり思考が停止することはない。



止めるには死しかないだろう。



だが、ここでは死ねなかった。



子どもが多すぎるのだ。




子どもの前に、自分の屍を転がすわけにはいかなかった。





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