月物語2 ~始まりの詩にのせて~
―3―
獅子は杜廷尉に呼び出された。
「獅子、お前、内密の任務に着く気はあるか?」
「さぁ?内容を聞かないとなー。」
杜廷尉の眉間にしわが寄る。
「内容を話したら内密でも何でもなくなるだろうが。」
「確かに。」
「王に関することだ。」
「あれ?言っちゃっていいんですか?」
「聞いたからには引き受けてもらう。」
「なっ、ちょっと強引ですよ。」
「仕方がないのだ。信頼できるのがお前しかいない。」
「何だ何だー。
隊長ーにそんな告白されると俺照れるなー。」