月物語2 ~始まりの詩にのせて~
ドンッ!!!
「口を潰してやろうか?」
杜廷尉は机を叩くと、頬を吊り上げた。
「ジョーダン、じょーだんっすよー。
引き受けますから、そんな怒らないでください。」
「たく。
いいか、王の足取りが一瞬掴めた。
だが、また逃げられた。」
―ほう、あの王がね。
「今度こそ必ず王と祝融様を保護せよ、との丞相からの命令が来た。」
「何でまたうちに?」
「そんなことは知らん!
とにかく、早急に王と祝融様を見つけ出すのだ。」