月物語2 ~始まりの詩にのせて~



「そーか。
まっ、俺には関係ないか。
隊長にも誰か連れてけって言われてたし。」



そう言いながら、獅子は夜空を見上げた。



月が欠けている。



あの晩から、もう一週間が経つ。



王は無事だろうか。



獅子の目にも欠けた月が映っているだろう。



多分、今、自分は獅子と同じ顔をしている。



そんな気がした。





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