月物語2 ~始まりの詩にのせて~
↓表現注意(>Σ<)
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「村から、獣のような雄叫びが響いてきました。
村人のものか、賊のものかはわかりません。
ただおぞましく、残酷なもの。
荷を取られるわけにはいかないので、我々は路を急ぎ、一人偵察に村へ行かせました。
その部下の話では…」
聞きたくない。
「…若い女子供は連れ去られ、戦った男たちは皆殺しにされたそうです。
逃げ遅れた老人は…」
「やめて…」
「針刺しのように刺され…」
「やめて!」
礼は怒鳴った。
「知りたかったのでしょう?」
張湯に来るなと、手だけで合図した。
「そう、知りたかった。けど…」