月物語2 ~始まりの詩にのせて~
―3―
朝議は相変わらず難向していた。
明道が死をかけてまで走った意味はあったのだろうか。
明道は、まだ眠っているという。
見舞いは止められた。
色々な噂が流れるからだ。
公平ということを、王はあからさまに示さなければならなかった。
午後、礼は東苑と勉強していた。
子州についてである。
駄目もとで頼んだら、あっさり了解してくれた。
東苑の仕事が何であるか、やっと理解できたきがする。
人は、礼自身が見ていかなければならない。
それにあたって、礼自身を磨くというのには、東苑は協力する。
東苑は自分の役所がわかっている。
それ以上もそれ以下もない。
つまりは、そういうことなのだ。