狂愛

7時すぎなのに客足悪いなぁ。


そう思っていると駐車場に見慣れた車が止まった。


心臓が大きく跳ね上がる。

そして中から、予想通りの顔が見えた。

自動ドアが開き、私の心拍数はさらに上昇する。




まさか、本当に……。



じっと見ていると、その視線に気付いた相手がこちらを見た。


その表情は驚きと困惑。


だが、なぜかひどく嘘くさく見えた。





「……美月」


「…俊」


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