狂愛

男が生唾をゴクリと飲み込んだ次の瞬間……。




ブチブチブチッッ―――!!!




「―――っ!!」




突然男はあたしの着ていたシャツに手をかけ、ボタンを勢い良く弾き飛ばした。



「はぁー…はぁーっ……」


「ゃっ、やめっ……!」



首筋から胸元まではだけた部分に男がずしりと覆いかぶさる。


その重さに全身の自由が奪われて身動きすらとれない。



逃げたい、大声で叫びたい。


だけど、なにもかも恐怖で。


きっと次にあたしに襲いかかる最悪なことを考えると、震えてなにもできない。


男の生温かい息が肌にかかると、背筋がゾクリとした。



このままじゃ、本当にダメッ!!


誰か、誰か、誰かっ!




「たすけてっーー!!」




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