狂愛

でも、負けられない。



「どうしてこんなことしたの!? 自作自演なんてっ」


「どうしてって、美月のことが好きだからだよ? ずっと好きだったのに君は俺のことを友達としか見てなくて、俺の気持ちにも気付かないで他の男と付き合って…」



鋭い目をした悠木がじりじりと迫ってくる。



「でもそれもようやく終わったからさ…」



恐怖で後ずさりするも、すぐ後ろにあったベッドに押し倒された。



「やだ離してっ!」


「だから俺のことを男として見せるためにこんなことをしたんだよっ!」



両手首を押さえつけられて、悠木は私の上に跨った。



「俺は美月がこっちを見てくれるなら何だってするよ?」


「だから、自分の手をナイフで切ったっていうの!?」


「そう、あの日あいつがコンビニ来るように仕向けた。 そしてあいつのせいにする為に金に困ってるやつに俺たちの後をつけさせたんだ。 そしてキリがいい所で自分で手を、ね」



彼から逃れる為に抵抗するがびくともしない。



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