狂愛

「ねぇ美月、俺はこんなにも君が好きなんだ。 だから君も俺を好きになってくれるよね?」


「嫌いよ、悠木なんて! 裏切り者っ!」


「どうしてそんなこと言うの? 美月を幸せにできるのは俺だけなんだよ?」



悲しい瞳をするも、悠木に押さえつけられている両手は加えられたその力に悲鳴をあげる。



もう心も身体も限界だった。

それでもこんな人間に負けたくなんてないから。



「私は悠木なんか一生好きにならないっ!」



上から見下ろす悠木の顔をしっかり見て言い放った。

彼は一瞬無表情で私を見て、そして悪魔のような笑顔を作った。



「じゃあ、一生かけて俺の想いを分からせてあげるよ」


「なに言って――あ…、れ…?」



目が回る。

なに、この気だるさ…?


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