狂愛
トモダチと元カレ
「美月、それ警察に行ったほうが良いって!」
翌日、大学の食堂で昨日の出来事を話した。
一年生の時からいつも行動している沙希、仁、悠木。
私達はなにをするにも一緒でとにかく仲がよかったのだ。
「俺も警察行った方がいいと思うよ。 だって2回目なんだろ? 自転車だってソイツの仕業かもしれないし」
そう言って悠木はアイスコーヒーを飲んだ。
「うん、そうなんだけど…」
私は言葉を詰まらせた。
行ったことのない警察に行くのがおっくうだと感じていたのだ。
厳格で怖いというイメージが先行して、どうも足が進まない。
「行かないならどうすんだよ~犯人野放しってかぁ?」
「仁、やめなって。 美月にそんな言い方よくない」
「じゃあどーすんだよ?」
沙希が仁をたしなめるが、彼には利かない。