隣の甘党
「これ、いちおしのモンブラン、なのに」
ばたん。
「・・・はい、」
「え、」
イキナリ開くなよ!てゆうかいたのか、日葉一朗!
人一人が通れる程度に開かれたドア、視線の先にはグレーのスウェットからみえる素足だった。
っえーい!いったれことこ!
「今日からと、とととなりに引越してきた、かなえ、ことこ、です。これからよろしくお願いしますっ、あ、えとあの、これつまらないものですが・・・、」
ぐ、と箱を差し出せば、まもなく両手にあった重さがす、となくなる。