修行しましょう!

全力疾走して先輩は仕事に戻っていきました。使命感の強い人なんですね。
その後もマボロシの様にあちこちで先輩を見つけました。それが疲れを半減させました。
先輩を見つけたくなるのです。
先輩を見つけるためにドンドン足が前に進むのです。
そうして日が暮れ夜になり、八時を過ぎたくらいでしょうか、とうとうゴールの小田原に着きました。
どうやら競争ではないと知った私は順位を気にせずに完全歩破を目指したので、満足なのです。
ゴールにも先輩がいて地面に転がっていました。
そして大勢の人に担がれてマボロシのように消えていきました。


< 23 / 50 >

この作品をシェア

pagetop