修行しましょう!
新一年生は歩行訓練のあとの二日はお休みなのです。
ゴールの後は湯河原の温泉のあるホテルに用意されたバスで行き、温泉に入り、ガールズトークに花を咲かせる事なく、みんなクタクタになって眠ってしまいました。
でも私はうまく寝付けませんでした。
翌日の朝に電車で帰宅し少し眠りました。
そして夕方頃目が覚めるとまた歩きたくなったのです。
私は戦友シューズを履き外に出て歩き回りました。
居ても立ってもいられず、歩きました。
でもやっぱり残念だったのです。
少し寂しいのです。
参道に入りいつものお坊様に会いました。
「おや、また歩いてますね。歩行訓練はどうでしたか?横浜から小田原って遠いでしょ」
「楽しかったです。大変でしたけど、歩ききりましたよ。それですごく楽しかったです。だから今はすごく残念です。少し寂しいのです。」
「へ~、そんなに楽しいなら私も参加したかったな」
「横浜から小田原の距離をナメんなよ」
「はい?」
「お坊様」
「はい」
「何か今は足りないんです。何か変なんです。なぜでしょう」
「それは昨日あって今はないものじゃないですか?」
「ズバリ!それはなんでしょう」
「さぁ。何か始まるんでしょうね」
「はい。
なにか始まるのですね」