修行しましょう!
黒のワゴン車に回収された私はそのまま眠っていた。車は走っていた。行き先は知らないが、任務を終えた私は安心して眠っていた。
「高田さん。起きてください。着きました」
「ん?ここは?」
「鎌倉です。居酒屋です」
「田村さんが高田さんに好きなだけ酒を飲ませてやれ。と言ってました。さぁさぁどうぞどうぞ高田先輩。任務、ご苦労様でした」
「うん。しかし君たちも少しは手伝ってくれても良かったのではないか…」
私は清酒を一口飲んでまた眠ってしまったようだ。
私が眠ったと知った四人はコソコソ話始めた。それが私は聞こえていた。
「おい知ってるか。高田さんの事」
「高田さんなにかあるんですか?」
「お前知らないのか?じゃあいいよ。知らないままで」
「なんだよ。教えてくれよ」
「高田さんには色々とおかしな事情があるのだがな」
「まぁこの人ならな…」
「伝説も多い。伝説と言うほど立派なものでもないがな…」
「おう。で、なんだ?教えてくれ」
「俺は高田さんみたいになりたくないが、俺は高田さんが好きだぜ。尊敬もしてる」
「なんだそれか。その事は知っている。俺も高田さんみたいになりたくはないが尊敬してる」
「うるせぇ、お前らはよ~」
私は寝言を言ったようだ。
四人はしばらく黙ったが、クスクスと笑い出した。