修行しましょう!

私はついにミニチュア観音様を追い詰めました。

「このミニチュアめ!」

「君!この人を頼む!腰を抜かしている」

見ると若いおばあさんがヘナヘナになって階段に座っていました。でも嬉しそうな顔をしてミニチュア観音様を見ていました。

「じゃあ頼んだぞ!」

と言うと、観音様はまるで飛び駆け上がるように階段を登っていきました。

「飛んだ!観音様が飛んだ!」

若いおばあさんは手を叩いて喜びました。

「あの、大丈夫ですか?」

「大丈夫よ私は。嬉しいわ観音様に会えて。あなた知ってる?ああして観音様はこの町を見守ってくれてるのよ。時々、人に見えるのよ」


「そうなんですか!?」


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