修行しましょう!
座禅しましょう
「大船観音様の妖精はある種の人にしか姿を見せないみたいなのです」
「そうなんですか」
「本当は何百体もの妖精がいるんです。たくさんいても、なかなか見ることが出来ないんです」
「そうなんですか」
「年に一度、親分の巨大大船観音様が、夜に紫色に変身するのです」
「親分が?」
「そうなんです」
「誰にその事を教わったんですか」
「高田先輩です。先輩は妖怪を長年研究しているのです。世界妖怪図鑑を何冊も持っています。」
「それは妖怪ですよね。妖精も載っているのでしょうか?で、高田先輩はその妖精を見たことがあるのですか」
「まだありません。でもどーしても見たいので、忙しい中、時間を作って大船まで良く行くようです」
「おもしろい先輩ですね。少し危ない」
「こんど私と一緒に妖精を見つけに行くのです」
「はぁ」
「私に見えたのですから、きっと先輩にも見えるのです。私と妖精はもう仲間同然なので、先輩にも仲間に入ってもらいます」
「なるほどね」
「あれ?」
「はい」
「そういえばお坊様」
「はい」
「そのほうきにまたがって空を飛んでませんでした?」