修行しましょう!

「あっ!」

「よう久しぶりだね~お坊さん」

「あなた、また酔っぱらいしてますな!」

「また、ってなによ。しょっちゅう飲んでないし、酔っぱらいもしてないもん!」

「酔っぱらっているじゃないか!」

「今日は特別!いいもんが出来たからね!」

「田村さん、あなたまだ少し荒れているんじゃありませんか?」

「これが本当の私よ」

「一度、座禅してみませんか?そして己を見つめ直すのです」

「おっ、説教か?このキャバクラ坊主が!」

「それはたった一度だけの過ちだ!それに、坊主がキャバクラ行って何が悪い」

「過ちなんでしょ?言ってることがおかしいわよ」

「田村さん、まだキャバクラ嬢をしてるんですか?」

「もう大昔に辞めてるわ!私がキャバクラ嬢してたのは一週間だけ」

「私はあなたがいるならいつでも行く用意は出来ている。説教してやりますよ」

「それは私の事が好きって事?」

「そんなバカな!」

「坊主、座禅してあんた自身を見つめ直してみなさい」

「今はそんな毎日だ!」

「ほら、そのほうきに乗ってとっとと帰りな」

「夜道は危ない。家まで送って差し上げる」

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