37度の微熱
* * * *

「おい!安輝!」


視界がボーっとする。

誰かが俺を起こしてるみたいだ


「起きろって!」

必死に俺を起こす晋司の声でやっと俺は我に帰った


「晋司?」

「やっと起きたよこいつ…

お前らあれからずっと寝てたんだぜ? しかも弥生ちゃんまだ起きないし」


少し怒りながら晋司は説明する。


隣を見ればまだ起きない弥生を必死に起こしてるゆかがいた。


「他のメンバーは?」

「もう帰ったよ。お前らがなかなか起きないから先に帰らした」


晋司はあきれながらたばこを吹かす


「なんか…ごめん」

「いや、全然いいんだけど、もうすぐ11時なんだよね」

その言葉に俺は目を丸くしてすかさず携帯の時計を見る。


「…まじかよ」

ハァっとため息をつき、すぐ寝たことを後悔した。


「だから俺、ゆかを送っていくから。弥生ちゃん頼むわ」


平然と帰る支度をする晋司はたばこを消しながら財布の中身を確認しているみたいだ。
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