３７度の微熱
「は？」

「あたりまえだろ？ゆかには言っとくから。
あ、俺ゆかと付き合うから」

その言葉に俺はまた目を丸くした。


ちょっと待てよ。
なんでそんなに話が進んでるわけ？

あのへたれ晋司がまさか今日はじめて出会った女と付き合うことになってるなんて
ありえないだろ。


「弥生ちゃん眠ってるけどどうにかしろよ。
会計はしとくから。じゃーね」

「おい！？」

俺が話しかける余裕も持たせず力強くゆかの手をひっぱる晋司は部屋をでた。


ゆかは顔を赤らめながらも晋司の手を握る。


それを見て俺はまたため息をつく。


部屋を見れば散らばる酒と食べ物。


隣を見ればスヤスヤと気持ちよさそうに眠る弥生の姿。


「弥生！いいかげん起きろ」

俺は弥生の体をゆすって何回も起こすがなかなか起きない。



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表紙・目次

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