37度の微熱
「…やめてよ。そんな言い方」


俺より先に口を出したのは弥生だった。


「安輝は悪くないから!あたしが悪いの!
安輝をこんな時間まで振り回したのはあたしだもん」


俺をかばう弥生の目は、涙でいっぱいで必死だ。


「弥生は黙ってろ!
そんなこと今聞いても、こいつを見たら信じられねえよ」



その男がまっすぐな目で俺を見つめる。


こいつの言いたいことは分かる。


俺の服装や、髪の色、たくさんのピアスに目を丸くしているくらいだから。

チャラチャラしてるし、ただの不良にしか見えない、って。


目がそう言ってるよ。


俺の制服を見てすぐに分かったんだろう。


バカ高校の生徒だってことを。


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