37度の微熱
「俺、帰るわ」
冷めた目で俺は二人を見て、静かに言った。
「安輝!?」
その一言に弥生は驚いている。
「お幸せに」
早口で俺は二人に言って、その場を離れた。
後ろから弥生の声が聞こえたけど、俺は聞こえていないふりをして。
あの二人はきっとまた、よりを戻すだろう。
そして明日になれば、二人で笑っている姿をどこかで見つけるんだ。
心の底から、弥生の幸せを願うことができないのはどうしてだろう。
相手があの男だからか、
弥生が心配だからなのか。
理由なんてまだ分からない。
でも、俺は心の中で、小さく弥生の幸せを願った。
きっともう弥生とは会わない。
俺は小さく「さよなら」と、呟いた。
冷めた目で俺は二人を見て、静かに言った。
「安輝!?」
その一言に弥生は驚いている。
「お幸せに」
早口で俺は二人に言って、その場を離れた。
後ろから弥生の声が聞こえたけど、俺は聞こえていないふりをして。
あの二人はきっとまた、よりを戻すだろう。
そして明日になれば、二人で笑っている姿をどこかで見つけるんだ。
心の底から、弥生の幸せを願うことができないのはどうしてだろう。
相手があの男だからか、
弥生が心配だからなのか。
理由なんてまだ分からない。
でも、俺は心の中で、小さく弥生の幸せを願った。
きっともう弥生とは会わない。
俺は小さく「さよなら」と、呟いた。