37度の微熱
晋司、この借りはいつか返すな!

俺は心の中で晋司に感謝して、学校の門に出ようとしたときだった。

「安輝!」





嫌な予感がした。
こんなとき思うことは今日は俺にとって本当についていない日だと。





「おい…お前」

「あ、晋司じゃん」
俺は何事もなかったかのように晋司に振舞う。

「…どこいくの?」

「ん?あーちょっとコンビ二行こうかなって。
あ、ほら、パクられたチャリ、戻ってきてるかもしれないだろ?」

俺は作った笑顔で無茶苦茶な嘘をつく。
そんな嘘が通るはずもなくて。

「誰のチャリで?」

晋司は、へーなるほど、と何もかもすべてを見抜いたようで、俺に言ってきた。

俺は、もう嘘もつける余地もなく

「晋司君のです…

ごめん…」

「お前なぁ!」

始まる。おせっかい晋司が。

「違うんやて!聞け!俺の事情を!!」

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