37度の微熱
勝手に俺の部屋に入ってきた晋司は、とても機嫌がよくて、いつもより髪に気合が入っている。

「…まーな」


どうせ今日、ゆかとデートなんだろ。


「安輝、チャリないし、俺迎えに来てあげたんだよ」



俺はハッと昨日のことを思い出した。


チャリをパクられたことより、一番気になったのは弥生のことだ。


あれからどうなったんだろう。


「やば!こんな時間じゃん!早く行かないと板倉がうぜーからな」

晋司は時計を見て慌てて言った。


それから俺は、晋司とニケツをして学校に急いで向かった。



ギリギリ遅刻は免れたけど、生徒指導の板倉にニケツを見つかり、こっぴどく怒られてしまった。



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