37度の微熱
俺は気が付けば、駅の近くのカラオケ店に着いていた。

聞けば、合コンに行くはずだった奴が急にキャンセルになり、人数が足りなくなったらしく、俺を呼んだらしい。


いわゆる俺は人数合わせ。

彼女に振られた日に合コンなんて、そんな気分じゃないのに。

晋司のことだから、俺がチャリをパクらなくても、人数合わせのために俺を呼ぶはずだっただろう。

俺はなんなくチャリを理由に丸め込まれたわけだ。


そして今に至るのだ。




けど、俺はマジでイライラしていた。


俺の隣でイチャイチャする晋司も


やけに化粧が濃くて香水臭い女も。



理由なんか分からないけど、こんな気持ちになるのは
きっと今日が俺の大殺界の大殺界だからだ。


そうに決まってる。



しかもあと一人来るはずの女がまだ来ていないし。


最終的に俺はあまりものじゃねえかよ。


他の奴らはいい感じだし、俺、必要ねえじゃん。









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