モノクローム
履歴をひとつひとつ確かめていく。
たが、この犯行を匂わせるような話など何処にもなく、サイトでの会話を思い出してみても、ぽつりぽつりとした記憶だけで、これと言って何もない。
思い出すのは、楽しい話やテレビの話題、好きな歌手、その日の過ごし方や愚痴…
どれも、本当にたわいない内容ばかり。
どうして人は曖昧な記憶しか思い出さないんだろう。
そんなの簡単だ。
人の記憶には限りがある。だから、どんなに頑張っても古い記憶は新しい記憶に塗り替えられる。
しかも、自分の都合の良い部分しか残さない。
何か手掛かりになるような物はないだろうか…
そんな事をぼんやりと考えてた時、チャットで誰かが話してた言葉が浮かんだ。
─あれ?純って女なの?
─は?違うって。
─え。だってプロフ女になってるよ。
─マジ?!俺、男だし!
─あぁ、アレだ。多分、登録する時に間違えたんだよ。
そうだ。
彼も間違えたんだ。
あのサイトは登録する時、女性のボタンのほうが先になってた。
彼がごまかした訳じゃなく、何も言わないし、何も聞かなかったから分からなかっただけだ…
一つだけ、離れてた点と点が繋がったが、自分には点が多過ぎて、うんざりしそうになった。
たが、この犯行を匂わせるような話など何処にもなく、サイトでの会話を思い出してみても、ぽつりぽつりとした記憶だけで、これと言って何もない。
思い出すのは、楽しい話やテレビの話題、好きな歌手、その日の過ごし方や愚痴…
どれも、本当にたわいない内容ばかり。
どうして人は曖昧な記憶しか思い出さないんだろう。
そんなの簡単だ。
人の記憶には限りがある。だから、どんなに頑張っても古い記憶は新しい記憶に塗り替えられる。
しかも、自分の都合の良い部分しか残さない。
何か手掛かりになるような物はないだろうか…
そんな事をぼんやりと考えてた時、チャットで誰かが話してた言葉が浮かんだ。
─あれ?純って女なの?
─は?違うって。
─え。だってプロフ女になってるよ。
─マジ?!俺、男だし!
─あぁ、アレだ。多分、登録する時に間違えたんだよ。
そうだ。
彼も間違えたんだ。
あのサイトは登録する時、女性のボタンのほうが先になってた。
彼がごまかした訳じゃなく、何も言わないし、何も聞かなかったから分からなかっただけだ…
一つだけ、離れてた点と点が繋がったが、自分には点が多過ぎて、うんざりしそうになった。