モノクローム
それは、俺が若くて何でも楽しい時期だからと言う意味なのか、または自分の事をただ自慢したのかは分からない。
でも、どちら寄りかと言われたら限りなく後者に近い。
そう言う昔話しの混ざった自慢を聞くのは苦手なほうだったけど、葉田さんの話しは聞いてるだけで不思議と心地良かった。
どうしてそんな気持ちになれたのか、自分でも分からないけど…
その理由は葉田さんが薄々気付いてると思う。
調度、この角度。
屋根の四隅の左角から見下ろせる所に結構広い公園がある。
そこにはテニスコート、ちょっとした遊具と小さなグランドが備わっていて、その周りを取り囲むように桜の木が植えられている。
最近、良くそこを眺めながら俺はタバコを吹かしていた。
グランドには少し小高い丘と散歩コースがあり、木の側にはベンチがある。
そこで時折見かける人が居て、その人は自分の指定席みたいに四つあるベンチの三つ目に腰を下ろす。
そして、その人は暫く俺と同じように空を眺めたまま、ぼんやりしていた。
その後、いつもなら葉田さんに引っ張られて梯子を降りて帰る所なのに、今日は引っ張られずに済んだ。
だから、こうして今日もその人を見ている。
でも、どちら寄りかと言われたら限りなく後者に近い。
そう言う昔話しの混ざった自慢を聞くのは苦手なほうだったけど、葉田さんの話しは聞いてるだけで不思議と心地良かった。
どうしてそんな気持ちになれたのか、自分でも分からないけど…
その理由は葉田さんが薄々気付いてると思う。
調度、この角度。
屋根の四隅の左角から見下ろせる所に結構広い公園がある。
そこにはテニスコート、ちょっとした遊具と小さなグランドが備わっていて、その周りを取り囲むように桜の木が植えられている。
最近、良くそこを眺めながら俺はタバコを吹かしていた。
グランドには少し小高い丘と散歩コースがあり、木の側にはベンチがある。
そこで時折見かける人が居て、その人は自分の指定席みたいに四つあるベンチの三つ目に腰を下ろす。
そして、その人は暫く俺と同じように空を眺めたまま、ぼんやりしていた。
その後、いつもなら葉田さんに引っ張られて梯子を降りて帰る所なのに、今日は引っ張られずに済んだ。
だから、こうして今日もその人を見ている。