空色ブロッサム
姉でないと、だめですか?
├日常の歪み
「さくら」
放課後、名を呼ばれて振り替えれば姉の椿が駆け寄って来るのが見てとれた。
「今日、買い物に付き合って欲しいんだけど、良い?」
断る理由も無かったし、断ったところでそれはあまり意味を成さないだろうことは目に見えていたので、軽く了承して昇降口へ向かう。
姉は私より先を歩く。すれ違う人達が、幾度も姉と言葉を交わすのを眺めながら後をついていった。
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