好喜焼気 -sukiyaki-
第1章
入学式
『みい........』
誰かが私を呼んでいる―
『美衣........』
聞き覚えがある声―
『美衣ッッ!!
いい加減起きなさい!!
今何時だと思ってるの!!』
......ギャーッッ!!!
お母さん!!!
今何時なのよっ!
私は時計を見た。
8時40分。
いやちょっとまって...
やばいじゃんっ!!!
もうちょっとで始まるじゃん!!
「ち、ち、遅刻だぁ~ッッ!!!」
私は、ダッシュで1階に
おりて顔を洗って
歯を磨いて、ピカピカの
制服を急いで着て家を出た。
私、吉川美衣は
今日高校の入学式なのですっ!!