穢れなき獣の涙
小さなものならば簡単と言っても構わないだろう。
しかし、その効果が大きければ大きいほど術者の負担は増大し、それは時として己に返ってくる。
戦士が使いこなせない武器を扱うのと同じで、いき過ぎた力は身を滅ぼすことになる。
「無風帯はあとどれくらいだ」
傾きかけたオレンジ色の太陽に目を細め船長に問いかける。
「まだまだ続くぜ」
ネドリーの笑みにシレアは肩をすくめた。
「打開策はあるんだがね」
「ほう」
どうして今まで黙っていたのかと言いたい気分ではあるが、それだけの理由がありそうだ。
「今日は疲れたろう。ゆっくり寝ろ」
労うようにシレアの肩を軽く叩き、船長室に続く扉を開いた。
しかし、その効果が大きければ大きいほど術者の負担は増大し、それは時として己に返ってくる。
戦士が使いこなせない武器を扱うのと同じで、いき過ぎた力は身を滅ぼすことになる。
「無風帯はあとどれくらいだ」
傾きかけたオレンジ色の太陽に目を細め船長に問いかける。
「まだまだ続くぜ」
ネドリーの笑みにシレアは肩をすくめた。
「打開策はあるんだがね」
「ほう」
どうして今まで黙っていたのかと言いたい気分ではあるが、それだけの理由がありそうだ。
「今日は疲れたろう。ゆっくり寝ろ」
労うようにシレアの肩を軽く叩き、船長室に続く扉を開いた。