穢れなき獣の涙
[よくも! よくもオォォォォー!]
空気が震えるほどの怒りを吹き出し、目を血走らせて大木のような尾を大きくひと振りする。
それだけでモンスターや人間、多くの種族が倒されていく。
それにマノサクスは舌打ちし、悠然と揺れる黒い翼に剣の刃を滑らせた。
「──っくぉ!? かてぇ!」
分厚い翼は、薄いミミズ腫れを起こした程度で大したダメージには至っていないようだ。
しかし、リャシュカ族たちはこぞって同じ場所に刃を走らせた。
[こざかしい羽虫どもめ!]
翼を大きく羽ばたかせマノサクスたちを遠ざける。
何度も同じ箇所に走った刃は、分厚く硬い革のような翼に一線の傷を作っていた。
じわりと重い痛みは微々たるながらも、ネルサの動きを鈍らせる。
経験を重ねた放浪者(アウトロー)たちがそれを見逃すはずもなく、武器に魔法にとマノサクスたちと同様に後ろ足の同じヶ所を狙い続けた。
空気が震えるほどの怒りを吹き出し、目を血走らせて大木のような尾を大きくひと振りする。
それだけでモンスターや人間、多くの種族が倒されていく。
それにマノサクスは舌打ちし、悠然と揺れる黒い翼に剣の刃を滑らせた。
「──っくぉ!? かてぇ!」
分厚い翼は、薄いミミズ腫れを起こした程度で大したダメージには至っていないようだ。
しかし、リャシュカ族たちはこぞって同じ場所に刃を走らせた。
[こざかしい羽虫どもめ!]
翼を大きく羽ばたかせマノサクスたちを遠ざける。
何度も同じ箇所に走った刃は、分厚く硬い革のような翼に一線の傷を作っていた。
じわりと重い痛みは微々たるながらも、ネルサの動きを鈍らせる。
経験を重ねた放浪者(アウトロー)たちがそれを見逃すはずもなく、武器に魔法にとマノサクスたちと同様に後ろ足の同じヶ所を狙い続けた。