長い時間
すれ違い
新しいクラスになって一ヶ月…
未だに、林とは仲良くなれない。というか、喋ってない。
「あいら〜」
この声は…
「暇だったから来ちゃった☆」
「歩…」
でも、ホントは暇だからじゃない。
最近は私に会いに来てるんじゃなくて、林拓海に会いに来てる…
「林くん、おはよ〜」
「はよ。」
えっ!!あいつ歩には挨拶すんの!?
「ねぇねぇ、拓海くんって呼んでいい?」
歩すごっ…
「別にいいけど…」
いいんだ…
「じゃあ、拓海くんって呼ぶね♪」
チクッ…
ん?なんか胸がチクッってした…
歩と林が仲良くしてるの見るとモヤモヤするなぁ…
「拓海くんの好きな女の子のタイプってなに?」
その質問、聞きたくないような、聞きたいような…
「優等生。」
「じゃあ、私のこと、どう思ってる?」
それ聞くの?
「まぁ、可愛いなぁって…」
ダメだ…わかっていたことなのに、どんどんつらくなってく…
今にも泣きそう…
「歩…私、屋上行ってくる。」
それだけを伝えて、私は教室を飛び出した。