恋華(れんげ)
実際、あたしを小さい頃から知っている信徒のおばあちゃんなんかは、自分の孫のように可愛がってくれるし……。
でも、それでも、そこに物足りなさを感じるようになった今、あたしは自分の求めているものが教会にはないことを悟った。
“求めよ、さらば与えられん”
たしか神さまはそう言ったよね?
だったら「オトコが欲しい!」って言ったら、あたしにオトコをくれるんですか?
フッ。そんなわけない。
そんなことあるわけないし。
12月に入り信徒にとって一大イベントである“降誕祭”……つまりクリスマスに向かって盛り上がっていく中で、逆にあたしの気持ちだけがブクブクと底なしに沈んでいくような気がした……。
「ピロピロリ~ン♪」
母さんの運転するクルマで教会から帰っているとき、千恵からメールが届いた。
『今から蓮華んちに行っていい?
大事なハナシがあるんだ』
でも、それでも、そこに物足りなさを感じるようになった今、あたしは自分の求めているものが教会にはないことを悟った。
“求めよ、さらば与えられん”
たしか神さまはそう言ったよね?
だったら「オトコが欲しい!」って言ったら、あたしにオトコをくれるんですか?
フッ。そんなわけない。
そんなことあるわけないし。
12月に入り信徒にとって一大イベントである“降誕祭”……つまりクリスマスに向かって盛り上がっていく中で、逆にあたしの気持ちだけがブクブクと底なしに沈んでいくような気がした……。
「ピロピロリ~ン♪」
母さんの運転するクルマで教会から帰っているとき、千恵からメールが届いた。
『今から蓮華んちに行っていい?
大事なハナシがあるんだ』