恋華(れんげ)
「ただい…ま……!?」



それは夢にも思わない光景だった。



ちょうど“本番”の真っ最中だったらしく、ベッドの中のハダカのカレと、ハダカの見知らぬ若い女のコは、あたしの姿を見るなり、慌ててお互いのカラダから離れた。



「な、なんで…」



「ち、ちがうんだっ、蓮華っ…」




「“ちがう”って…」



「こ、このコ、今夜、俺のライブを見てくれてたお客さんなんだけどっ……なんか親とケンカして家出しちゃって、行くとこがないって言うもんだから、その……」



「フツーに一晩泊めてあげるだけならあたしも許してあげるけど、なんでっ!? なんで、そんなことまでしてあげちゃうワケ!?」


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