恋華(れんげ)
「バカっすよね、バカバカ♪」
「フフフッ」
あたしには、昨夜あたしに起きた出来事も知らずに、昨日までと同じように接してくれている髙木くんの態度がうれしかった。
笑いながら店の奥に入ると、コンビニの制服の上着を羽織ってレジのほうに戻るあたし。
「あ、池田さん…」
なぜか小声で話しかけてくる高木くん。
「なに?」
「“噂をすればなんとか”ってヤツっすよ…」
髙木くんが指差したコンビニの入り口のほうを見ると…、
そこに博士モドキがいた!
「うわ…」
あたしから直接アドを聞きだすつもり?
わき目もふらず、ズンズンとあたしに近づいてくる博士モドキ!
「な、なんですか? あたし、仕事中なんですけど」