恋華(れんげ)
「なんか宝探しみたいだね?」
「フッ。ちがいないわ」
「ハッハッハッ…」
さっき怒った博士モドキがもう笑った。
前髪がチリチリになってるけど…。
「ちょっと、ちょっと。そんなところで笑わないでくれる?」
「え…?」
「キミがあたしのカラダの上で笑うから、その振動があたしのカラダにまで伝わってきちゃうじゃない。それにいーかげん重いし」
「ご、ごめんっ」
あたしのカラダの上から降りる博士モドキ。
もうこの男は、あたしに危害を加えない。
こうしてストーカーに付きまとわれた悪夢のような日々に終止符が打たれた――――
それにしても……