恋華(れんげ)

「ごくろうさま。倉庫、寒かったでしょ? 今、蓮華のカフェラテつくってるんだけど、こーちゃんもカフェラテ飲む?」

「もちろん飲むッス」

「…ってか、アンタに聞きたいんだけどさ」

「なんスか?」

「やっぱフツー男はぶっちゃけみんな若い女が好きだし、最低でも自分より若いのがいいはずなのに、なんでアンタは千恵なんかと結婚しちゃったワケ?」

「“千恵なんか”とか言うなっ」

千恵が脇からツッコミを入れた。


「なんてゆーか……その……好きになった相手が、たまたま年上だっただけッスよ♪」


「あぁ、分かる、分かる。確かに一応、守備範囲の内か外かっていうのはあるんだけど、好きになったらもう関係ないってゆーか、しょーがないんだよね、コレばっかしは」

「あたしがこーちゃんを好きになったのも同じだよ。好きになろうとして好きになったわけじゃないし、気が付いたらそうなってたんだから、ホントどーしょーもないよ。うふ♪」

「でもね、相手を選ばないと地獄を見るよ…」


あたしっていう女はホント、オトコを見る目がないってつくづく思う……。
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