恋華(れんげ)
「それより、あたし、これからも、もっと、もっとがんばりますから、いっぱいいっぱい、あたしにご褒美くださいね、課長♪」
あたしは、そう言って秋吉の目をまっすぐに見た。
「そうか。蓮華くんはエライな」
秋吉は、そう言ってあたしの頭を“いいこ、いいこ”してくれた。
うれしい…
この瞬間がすごくうれしい♪
あたしは男の人に“いいこ、いいこ”されるのがすごく好き♪♪
たった一つの契約を取るためにどれだけ苦労をしたとしても、この“いいこ、いいこ”でみんな報われるような気さえしちゃう♪
「あたし、ズル賢いって言われてもいい。バカじゃズルはできませんから…」
あたしは秋吉の胸にしがみついた。
秋吉は指にあたしの黒髪を巻きつけたまま、強く、あたしの体を抱きしめた。
あたしのことを離したくない、って…
他の誰にも渡したくない、って…
そう思ってくれたんじゃないかと思う……
でも――、