恋華(れんげ)


「ちょ、ちょっと待ってよ~」

「………」

あたしは博士モドキが言うのを無視して、店の奥の休憩室へと向かった。


だけど、それで諦めるような博士モドキじゃなかった―――



「お疲れさま~♪」


店が終わって出てきたところを博士モドキに待ち伏せされてたんだ。

「…!」

この男、しつこい!


「あたし、そーいうことされると困るんです」

「疲れたでしょ?どっかで休憩する?」

「あの、お店の外で待ってたりとかしないでください」

「休憩っていってもホテルに行くわけじゃないから心配しないで♪」

「…って」

ハナシが全然かみあってない!

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