セーラー服と、スーツ
「ちょっと…」
「やばくない?」
周りから、コソコソと声が聞こえてきた。
「あの子、中学生じゃない?家の子と同じ制服…」
「警察呼んだ方がいいんじゃ…」
声の内容に涙が止まった。
声がした方を見ると、そこにはエプロン姿のおばさんが二人。
私たちをコソコソ話しながら見ている。
あ…
私ー…
ゆっくりと大地くんを見上げると、視線を逸らし眉間にシワを寄せている。
また、私ー…
大地くんに迷惑かけてる。
「あ…」
ごめんなさい…
「ごめんなさい!」
どうしていいかわからず、私はその場から逃げ出した。