セーラー服と、スーツ
コンビニから少し歩き、小さな公園に着いた。
「そこ座れよ」
ベンチに座るように促し、自分も座った。
「「…」」
沈黙の空気が、2人を包み込む。
何から喋ったらいいのか、わからない。
てか…
制服を着た少女と、スーツ姿の中年男が夜遅くに、ベンチで並んで座ってるのって…怪しいよな。
「・・・」
ヤバくないか、俺?
そんなことを考えてしまうと、急に落ち着かなくなる。
…タバコ欲しい。
でも、さすがに子供の前では吸えない。
「タバコ…」
「え?」
少女が先に、沈黙を破った。
「吸いたいなら、私のことは気にせずどうぞ」
「あ…」
どうしてわかったのかと、一瞬驚いたが、無意識のうちにカートンで買ったタバコの包装紙を破いていた。