セーラー服と、スーツ






「何言ってんだ、お前は!ユキが可哀想じゃないか…それに、遥香は生きてるんだぞ」


いつの間にか病室には、お父さんも来ていた。


「生きてるって言ったって!いつ、目を覚ますかわからないじゃない!?」

「信じるしかないだろう」

「信じるって何を!?さっき、先生から説明受けたじゃない!何年…ううん、何十年も意識が戻らないかもしれないって」


いつ、目を覚ますかわからない…?
何十年も、意識が戻らないかもしれない…?


お姉ちゃんはー…


「そんなの、死んでるのと同じよ!!」




死んじゃったの?



ベッドで寝ているお姉ちゃんの顔を、見た。


チューブや機械で繋がれているが、表情は眠っているように見える。


眠っているだけのように見えて、本当は死ー…

ドクン!

「…っ」

「早く出て行って!!」

「やめないかっ」

…私のせいでー…

「遥香が死んだら、あんたのせいだから!!」


私が…お姉ちゃんの言うことを聞かなかったから。
道路に飛び出した私を庇って、車にひかれてしまった。


全部、全部。
私のせいー…


「もう、二度とここには来ないで!!」






私が、お姉ちゃんを殺したんだ。







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