Everlastingly Love~もう一つの恋物語~
大好きなフェリックに喜んで欲しくて色々な果物で試した。味見で嫌という程ジュースを飲んだが、フェリックが美味しいと言ってくれた事が本当に嬉しかった。
「ご馳走様でした。美味しかったです。リアナ様は本当に何でも作れるようになられて、ご立派です」
「ありがとう。最初は何も出来なかったから……まずくても、いつもリックが全部食べてくれたから、いつか美味しいものを作ってあげたかったの」
「ありがとうございます。ですがそのお気持ちだけで俺は充分です」
「え?」
「リアナ様はお忙しい。俺のようなただの騎士に王女様であられるリアナ様の貴重なお時間をいただく事は申し訳なく思います」
「私は……私はただリックに喜んで欲しいだけよ?」
「リアナ様のその、お気持ちだけで俺は嬉しいですよ」
「私が迷惑なの……?」
「いいえ、そのような事はございません」
「リック……私には迷惑だって聞こえるの……」
「そうではありません、あなたは王女様で俺は騎士です。身分も立場も全く違います。ただそれだけです」
「あなたの口から、そんな事、聞きたくないの!」