Everlastingly Love~もう一つの恋物語~
愛する人が涙しながら、こんなちっぽけな自分を好きだと言ってくれる。
その涙を拭って震える小さな肩を抱きしめて愛していると言いたい。
ああ―――――――
この人が愛しい……
愛しい人を守りたいのに泣かせている自分が歯痒い。
また会いに行ってもいいかと尋ねる美しい人に本当の気持ちを言えなかった。
「あなたがそれを望むのなら……」
我ながら、なんと素っ気ない言葉だろうか……
リアナに気付かれていない事を祈るが、この時フェリックは項垂れた。
そんな素っ気ない言葉にもリアナは笑顔を見せた。
「ありがとう」
リアナはフェリックの側を離れ―――
「お邪魔してごめんなさい。もう行くからね」
フェリックに背を向けゆっくりと歩き出した。
フェリックはリアナの後ろ姿を見送る事が出来ず、その小さな体を強く抱きしめた。