Everlastingly Love~もう一つの恋物語~
「リアナ様……」
いなくなった彼女の名前をそっと呟く………
自分は何をしてしまったんだ………
フェリックはリアナを抱きしめてしまった事にひどく狼狽えていた。
愛する人が涙ながらに好きだと言われて何とも思わぬ男がこの世にいるだろうか………あの時のリアナ様があまりにも美しく儚げで気が付いたら体が勝手に動いていて細く、小さな体をしっかりと抱きしめていた。
そして我に返った時、何故あんな事をしてしまったのかと思ったがリアナ様は許して下さった。
あのまま時間など止まってしまえばいい。そしたら永遠にリアナ様を抱きしめていられる。
だが現実はそう甘くはない。
今さっき腕の中にいた人はもういない………
あなたに愛していると伝えられたら、どんなに幸せなのだろうか………
リアナと同様にフェリックもまた叶わぬ恋に苦しんでいた。