Everlastingly Love~もう一つの恋物語~
今は落ちないようにフェリックの首に両手を回してしっかりと抱き着いている。
「リアナ様もう少しですから」
「うん………」
もう少し………
もう少しでフェリックとまた離れてしまう。
今フェリックに抱かれている。こんなに近くにいるのに……今、彼に迷惑をかけていて心苦しいのにそれでも離れたくないと思ってしまう。自分はどれだけ我が儘で勝手なのかと思った。
今だけ………今だけだから………
リアナはフェリックに抱き着く腕の力を強めた。
そして体に小さな衝撃を感じた。
「リアナ様、着きましたよ」
フェリックの声に顔を上げた。
すぐに離されると思ったが、なかなかフェリックの腕から離される事はなかった。