*SHINE ON*
今日は、土曜日。

いつもは10時過ぎまで寝ているのに

今日は何故だか早く目が覚めた。

只今の時刻、6:30am

二度寝しようと、布団をかぶり直したが

眠れない。

「もーぅ、朝マックでも行くかぁ~」

マックまでは歩いて20分くらい。

結構、街中にあるが

誰にも会わないから、ノーメイクでよし。

すぐに近くにあったGパン・長袖Tシャツ・モケモケのモッズコート

を着こんで玄関へ向かう。

ぜんは急げ!気が変わる前に!

バタンッ!

勢いよくドアを閉めて、私は早朝の街へと繰り出した。

冬の朝は空気がひんやりと澄んでいて

誰もいない道は“私専用道路”とも思えてくる。

マックに着くまで誰にも会わないかなぁ~?

と思った矢先。

「うっ・・・ぐすん・・・うっうっ」

「ん?」

急に近くから嗚咽のような、誰かの泣いているような声が聞こえてきた。

しかも、その主は男性だと思われる。

しばらくあたりを見回したけれど、だれも見当たらない。

「へんな時間に起きたから~寝ぼけてるのか私?」

が・・・

「うっうっ・・・うっ」

また嗚咽が聞こえる。

「おっ?」

ビルの段差の影に人が体育座りしている様なのが見えた。

道路を渡って、そーっと近づいてみる。

チラ見して、通りすぎよ~っと思い

振り返った瞬間。

「あっ」

目が合ってしまった。

これが後々、私の人生を平凡から変える事になろうとは

すくなくとも、私は気付いていなかった。

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