君が望んだ永遠



そう言って
あの人が消えてしまうように

幸音ちゃんも俺から離れた。


握っていた手の温もりが冷めて寂しさを感じた。




幸音ちゃんも、

俺の目の前でいなくなるの?



脳裏にそれが浮かんで
俺はとっさに幸音ちゃんを抱き締めた。



ここらへんは
寝ぼけてたから、詳しくは覚えてないけど何となく分かる。




そして、また幸音ちゃんを
隣におくと

俺は安心を覚えて、眠ることができたんだ。



ありがと。

幸音ちゃんがいると
俺、落ち着くんだ……。



…一瞬でも忘れられるんだよ


あの日の哀愁を。





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